バーバパパの意味や、子供の名前
昨日、ムーミンパパのことを考えていたら、ふとバーバパパという名前がよぎった。
絵本のキャラクター、懐かしい。子供の頃に読んだ絵本というと、自分はムーミンよりバーバパパだった。
ムーミンはフィンランドの作家トーベ・ヤンソンによって生まれたキャラクターであり、物語だ。
一方、バーバパパは、フランスの絵本作家アネット・チゾンとアメリカの絵本作家タラス・テイラー夫妻による絵本およびキャラクターの名前である(特に二つは関係がない)。
バーバパパは、1970年代にフランスで生まれた。そのため、フランス語で発音すると、正式には「バルバパパ(Barbe à papa)」。
日本では、英語がもとになっている発音で「バーバパパ」となっている。
このバーバパパという言葉は、本来フランス語で「パパのひげ」を意味し、転じて「綿菓子」を指す。
あるとき、チゾンとテイラーの二人が、パリの公園を歩いていたら、ある子供が両親にBarbe à papaと言った。
アメリカ人のテイラーはフランス語が分からず、チゾンに意味を尋ね、「綿菓子」だと判明。そのときインスピレーションを受け、カフェでいたずら書きをした際に生まれたというのが、『バーバパパ』の由来だという。
バーバパパは庭から生まれ、変幻自在に形が変わることができ、バーバパパとバーバママのあいだには、7人の子供がいる。
面白いのは、ムーミンの場合はムーミンパパが主人公ではないが、バーバパパは、バーバパパが主人公だ。
また、ムーミンパパの子供はムーミン(本名はムーミントロール)だが、バーバパパの子供の名前は、バーバではない。
以下、バーバパパの子供たちの名前一覧である(名前は一部日本語独自の翻訳になっている)。
バーバブラボー(赤)
兄弟全体のなかで最初に生まれた長男。元気一杯でリーダシップもある。
バーバリブ(オレンジ)
兄弟全体のなかで二番目の長女。いちばんのしっかり者で本が好き。当初はメガネをかけていなかった。
バーバズー(黄色)
兄弟全体のなかで三番目の次男。生き物に優しく、バーバブラボーと一番仲良し。
バーバベル(紫)
兄弟全体のなかで四番目の次女。おしゃれでダンスが得意。気も強いが、毛の生えた虫などが苦手。
バーバピカリ(青)
兄弟全体のなかで五番目の三男。科学が得意、発明が好きだが失敗も多い。天文学に詳しく、星を見るのが好き。
バーバララ(緑)
全体のなかで六番目の三女。穏やかでのんびり屋。大人しい性格。音楽や歌が好きで、笛やハープを奏でる。
バーバモジャ(黒)
全体のなかの末っ子で四男。美術系が得意で、絵や彫刻をつくる。ときどきストレスが溜まって発散のために八つ当たりすることもある。
ちなみに、バーバパパは性格が優しく穏やかで、ベジタリアンだという。バーバママも子供思いで料理が上手。
バーバパパとバーバママが出会う『バーバパパたびにでる』では、バーバパパが、元気がなさそうなので病院で診てもらうと、医者は、「バーバママがひとり必要ですな」と助言。
バーバパパは、バーバママを探しに、世界中を旅し、宇宙までいくも結局見つからず、家に戻ってきたら、なんと家の庭からバーバママが生まれる(バーバパパも庭から生まれた)。
その後、バーバパパとバーバママは、自分たちの卵を庭に埋め、子供たちが生まれる、という物語。
僕がよく読んだのも、この一冊だった。
