二子玉川の小山田壮平ライブの感想
二子玉川で「二子玉川 本屋博」が開催された。
本屋博とは、四十の個性豊かな本屋が集結し、蚤の市のように本や書籍関連のグッズを販売するイベントだ。
本屋の魅力と可能性を発信するフェス
本屋博に出店する本屋は、この世に二つとない「唯一の本屋」です。店主の個性は十人十色。店のコンセプトや品ぞろえだって唯一無二。本屋博は、そんな貴い本屋と一度に出会える贅沢なフェスです。本や本屋が私たちの人生をほんのちょっとだけ豊かなものにしてくれる。そんなポジティブなメッセージを発信します。
本屋とファンの絆を深めるフェス
本屋とは、本をあいだに置き、人と人とをつなぐ存在です。本屋博では、店主や本屋で働く人たちのパーソナリティに焦点をあて、あの店主に会いたい、わざわざあの本屋で本を買いたいと熱望してくれるファンとの絆を深めます。本屋とファンとの相互関係が深まることで、より豊かな本との出会いを増やします。
リアル本屋と紙の本を応援するフェス
本屋博は、「人ありき」のリアル本屋と、「紙ありき」の紙の本を応援します。紙の手触り、匂い、ページを繰る音を感じることは読書体験の一部です。また、「何を買うか」よりも「誰から買うか」が大切であると考えています。「人」と「紙」が忘れられない記憶を生み、幸福な読書体験をもたらします。
本屋博の会場は、二子玉川駅直結の大型ショッピング施設の二子玉川ライズ。
その関連イベントとして、元andyimoriの小山田壮平さんのフリーライブも開催された。
以下は、二子玉川の小山田さんのライブの感想や写真、セトリなどを記したレポです。
感想レポ
多摩川
まずは、ゆったり東急大井町線で二子玉川に向かった。
よく晴れた休日、電車はそれほど混雑していなかった(上の写真は二子玉川駅のホームから撮影した多摩川の光景)。
駅直結に大型ショッピングモールの二子玉川ライズがあり、歩いてすぐの場所で本屋博が開催、すでにたくさんの本屋さんがお店を出していた。
本屋博
本屋博も興味はあったものの、ひとまず目的は小山田さんのライブ。
時間も差し迫っていたので一体どこでライブをするのか辺りを見回しながら歩くと、まもなく人だかりを発見した。
ライブ開始の十分ほど前に到着したが、もう二階までずっと埋まっていた。
ライブ開始時間の一時半ぴったりに小山田壮平さんが静かにステージにギターを持って姿を現し、すぐに弾き語りの演奏に入った。
以下は、今回の弾き語りライブのセトリ。
- 投げKISSをあげるよ(リハ)
- 空は藍色
- ベースマン
- 雨の散歩道
- ゆうちゃん
- グロリアス軽トラ
- シンガー
- ローヌの岸辺
- 16
andymori時代も含め、初めての小山田さんの生歌(ツイキャスは聴いている)に、その声や姿に感動で涙が出た。
ライブステージ
小山田さんは、ギターだけでこういう場所で歌ったり、お酒を飲みながらツイキャスをするのがほんとうに似合うミュージシャンだなと思う。
途中、MCでは、この二子玉川の本屋博のライブ開催の経緯について語っていた、
二十歳くらいから付き合いがあり、昔から自分の歌を応援してきてくれたひとが蔦屋で働いていた縁から行われることになり、昔からの付き合いのひとと今もこうして仕事ができることが嬉しい、と小山田さん。
また、本屋博ということで「おすすめの本」を話してほしいということから、小山田さんが勧めていたのが、ピースの又吉直樹さんの『人間』という小説。
この小説では、人間らしさとは何か、ということが書かれ、表現を目指すひとはきっと響く言葉もたくさんあるんじゃないかな、と。
僕がこのライブでいちばん感動したのは、『グロリアス軽トラ』を歌う前に、小山田さんのMC。
歌詞に出てくる「所沢の空の下」を「ニコタマの空の下」と歌おうと思い、一応調べたら、地元のひとはニコタマと呼ばない、そういう呼び名を嫌がっている、という声をネットで発見したと言う。
だから、「二子玉川の空の下」にします、と小山田さんが言うと、たぶん地元に住んでいる若者のファンの方々が手を叩き、実際に「二子玉川の空の下」と小山田さんが歌った瞬間歓声があがった。
感動した。
空には白い月がぽっかり浮かび、とても素敵な三十分を過ごすことができた。
二階からの様子
同じ姿勢で足も痛くなってきたので、最後のほうでちょっとだけ二階のほうに移ってみた。
手前が小山田さんのライブの観客で、真ん中から奥のほうが本屋博の様子。
ライブのあと、本屋博の売り場も色々と観てまわった。
普通の街の本屋とは違うラインナップはもちろん、雑貨も販売し、買い物客は様々な世代の方がいた。
多少混雑はしていたものの、のどかなひとときだった。
