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『ミッドナイトインパリ』のピカソの愛人アドリアナ

『ミッドナイトインパリ』のピカソの愛人アドリアナ

ウディ・アレンの映画『ミッドナイトインパリ』には、重要な役柄として、ピカソの愛人で恋多き女のアドリアナという女性が登場する。

主人公で脚本家のギルがタイムスリップした憧れの地、一九二〇年代のパリでは、数多くの作家や画家たちが交流し、そのうちの一人にアドリアナもいる。アドリアナはピカソの愛人で、途中ヘミングウェイとも恋仲になり一緒にアフリカ旅行にも出掛ける。

ギルは、婚約中の女性イネズよりも、次第にアドリアナに惹かれ、彼女に恋をするようになる。

このアドリアナという女性が(『ミッドナイトインパリ』には多くの実在の作家や画家など偉人が登場)実在した人物なのかどうか、というのは定かではない。

ピカソは恋多き画家で、特に七人の恋人の名前がしばしば挙げられる。

最初の恋人で人妻のオリヴィエ。

オリヴィエの友人のエヴァ・グエル。

三人目の恋人で最初の妻でもあるオルガ。

四人目の女性で愛人のマリー・テレーズ(マリーは身ごもり、ピカソと暮らすも自殺)。

カメラマンで画家でもあったドラ・マール。

六十三歳のときに出会った二十一歳の画学生フランソーワズ。

そして、最後の妻となるのがジャクリーヌ。

ピカソが七十二歳のとき、ジャクリーヌは二十六歳。ピカソと八年間暮らし、結婚する。

ピカソの死後、十三年後の一九八六年にピカソの墓の前でジャクリーヌも自殺。五十九歳だった。

パブロ・ピカソ『泣く女』(ドラ・マールがモデル) 一九三七年

パブロ・ピカソ『腕を組むジャクリーヌ』 一九五三年

ご覧のように複雑な恋愛遍歴のピカソだったものの、このなかにアドリアナという女性はいない。

もう少し調べていたら、『ミッドナイトインパリ』を取り上げたニューヨークタイムズの記事を発見。記事によれば、アドリアナは実在の人物ではなく「フィクション」と記載がある。

……Marion Cotillard is Adriana, a fictional mistress of Picasso’s who catches Gil’s eye.

出典 : New York Times『Decoding Woody Allen’s ‘Midnight in Paris’』

写真のキャプション部分に、「ピカソのフィクション上の愛人」という説明があるので、どうやら恋多きピカソの人生からウディ・アレンが創出した映画上の人物のようだ。

ちなみに、この一節にもある通り、アドリアナ役はフランスのパリ出身女優で過去にアカデミー賞主演女優賞も受賞しているマリオン・コティヤール。

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Ruri
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桜のきれいな町に住んでいるのんびりしたいピエロです。映画と読書、その他、色々と好きです。