スナメリの性格
数年前に、隅田川で小さなイルカが見つかったと話題になったことがあった。
隅田川は、東京都内を流れる川で、しかも、イルカが見つかったのが、隅田川の割と奥、東京スカイツリーの辺りで目撃されたことから、驚きを持って受け止められた。
東京湾からうっかり都心の真ん中に迷い込んでしまったようだ。このイルカは、専門家によれば「スナメリ」という種類だと言う。
東京都内の隅田川で、小型のイルカ「スナメリ」とみられる生物の目撃情報が相次ぎ、ツイッター上などで話題になっている。
あまり聞きなれない名前のスナメリ、果たしてどういった種類のイルカなのだろうか。以下、スナメリの特徴や性格、生息域などについて紹介したいと思う。
動画 : スナメリ 水族館生まれのやんちゃな男の子!
スナメリは、ネズミイルカ科で、体長は大人だと1.6m~2m。体重は150kg~650kgになる。
小さなクジラの一種だが、ネズミイルカ科でもあるので、「クジラなのかイルカなのかと言われれば、どっちでもあるけど、どっちでもない」とスナメリの専門家は語っている。
スナメリは小さなクジラの仲間です。ネズミイルカ科というグループに属していますので、イルカと言うこともできます。で、クジラなのかイルカなのかと言われれば、どっちでもあるけど、どっちでもないのです。
スナメリは、日本でも身近に生息しているイルカだが、どこの海にいるわけでもないようだ。
スナメリは、もともと南のほうの海の生き物で、ペルシャ湾からインドの沿岸、東南アジアの沿岸、中国、韓国、そして日本が生息域となっている(スナメリにとって日本は生息域のうち、もっとも北に位置する)。
また、日本の海で言うと、有明海、長崎県の大村湾、響灘から瀬戸内海、伊勢湾と三河湾、東京湾、九十九里浜から仙台湾に生息している。
スナメリには地域に根ざす習性があるようで、互いの生息域を行き来することはほとんどない。
現在は、数の減少が心配され、たとえば瀬戸内海では、この20年で約1/10まで減り、世界的にも、絶滅の恐れがある種としてレッドリスト(絶滅危惧種)に指定されている。
スナメリの減少の理由や原因としては、乱獲や海洋汚染などが挙げられている。
直接の原因ははっきりしてはいないものの、埋め立てや海砂の採取で生息場所がなくなったこと、刺網等の漁業による混獲、農薬やダイオキシンなどの有害化学物質による汚染等が考えられている。
どれか一つが原因というより、複合的に絡み合って生じているのかもしれない。
そんな中で牛窓前島はまだ比較的スナメリがよく見られるところです。おそらく昔の環境が比較的保たれているのでしょう。
スナメリの餌は、エビなどの底生の甲殻類、コノシロ、イカナゴ、カタクチイワシなどの群集性の魚、イカなど、様々な種類の魚介類を食べる。
スナメリ(またはネズミイルカ科)と他のイルカとの違いは、背びれがないこと。背びれの代わりに、背中の真ん中に一本の隆起があり、小さく硬いぼつぼつがたくさんある。
加えて、ネズミイルカの仲間は、イルカのようなとんがったくちばしがなく、歯も、イルカのような円錐形とは違い、上が「平たく広がったしゃもじのような形をしている」と言う。
性格にも違いが見られ、スナメリは一見すると穏やかで、普通のイルカのように活発に海をジャンプしたり群れで活動することも少なく、また船に近寄ってくることもほとんどない。
とてもシャイで臆病な性格のようで、背中を海面からちょっとだけ出し、一瞬息継ぎをしたら潜っていく。
ただし、海上にはほとんど姿を見せないスナメリだが、海中に潜っているときはしなやかに優雅に泳ぎ回る。
確かに、動画で見る海中のスナメリは、やんちゃで軽やかに泳いでいる。
海の上で見せる姿はシャイで臆病だが、海中では活発で元気、というのが、なんだか可愛らしい性格である。
ちなみに、イルカとクジラの違いについて触れると、別の生き物のように見えて、実際の違いは、「大きさ」だけだと言う。
要するに、境界線はものすごく曖昧で、ほとんど同じと言ってもいい。
今回は「クジラ」と「イルカ」の違いを取り上げます。 ご存じの通り、どちらも海に暮らす哺乳類ですね。 その違いは一言で言うと「大きさ」。
全長がおおよそ4メートルより大きければ「クジラ」、小さければ「イルカ」と分類されるそうです。 もっと細かい違いがあるのかと思いきや、単純に大きさの違いなのですね。
だいたい4メートルより大きかったらクジラで、小さければイルカに分類されるのだと言う。